私が中学1年生のとき。
小学生のときのサッカースクールのコーチから、おかしな依頼を受けた。
そのコーチいわく、
「自分の友人のジュニアユースチームが、練習試合を組んでいたが、
人数不足で出来なくなった。変わりに試合に出てくれないか。」
という話だった。
中学生の私たちは、中学の監督の許可も得て、
練習試合をすることになった。
私はキャプテンに、「どこでやるの?」と聞いた。
「川崎だよ。」とキャプテン。
「相手はどういうチーム」と私。
「読売クラブのジュニアユース」とキャプテン。
「え!?」と私は驚いた。
読売クラブは東京Vの前身だ。
その当時の読売クラブは、武田、ラモス、戸塚、都並などがいて、
JFLのトップをいつも、日産と争っていた。
そのチームのジュニアユース。
めちゃくちゃ強いに決まっている。
遠路はるばる川崎に着いた。
試合が始まる。
1分もたたずして、その力の差がわかった。
当時、自分たちが経験した中学サッカーというのは、
パスを回すと取られるので、バックもハーフも
フォワードにロングキックを蹴るだけだった。
しかし、読売クラブジュニアチームは、中央でパスを
ぽんぽんつないで、1対1でもどんどんかわしてくるし、
あっという間にキーパーと1対1になって、
かわされてゴールを決められた。
私は4-3-3の右のフォワードで出たが、
ほとんどボールが来なかった。
読売も監督が見ている手前あってか、手を抜かず、
結果14対0で負けた。
試合後、コーチからコメントがあった。
「お前ら、もう少しやれると思ったのにな。」
自分で試合組んどいて他人事のようである。
全員、電車の中でひどくへこんで帰った。
とても苦い思い出だった。
ここで思い出すドラマがある。
学園ドラマ「スクール・ウォーズ」の1シーン。
高校ラグビー部顧問の滝沢先生が、大会での試合を109対0で負けた後、
ロッカールームで選手たちに言う台詞がある。
そのときの選手たちは、「あ~あ、負けちゃたよ。」
「結局俺たちはそんなもんだよ。」と言っていた。
滝沢先生はしばらく、その選手たちを見ていた後、
涙を流しながら「お前たち、悔しくないのか!」と叫んだ。
うなだれる選手たち。
しばらくして、選手の一人、森田が「悔しいです!」と叫んだ。
他の選手たちも、口々に「俺も悔しいです!」と叫んだ。
選手も監督も全員涙のシーンだった。
サッカーが好きでたまらず、一生懸命練習して、
長く続ける人には必ず、格上と対戦する時が来る。
そして、大敗するときが来たとき、
その負けを精神的にどう受け止めるかは重要だと思う。
スクール・ウォーズを見ていたとき、どうせフィクションだろうと
思っていたが、友人から「あれは実話だ。」と聞かされたときは
大変ショックだった。
大敗したとき、本音を言えば、めちゃくちゃ悔しいのだ。
しかし、泣き叫ぶなどかっこ悪くて出来ないし、建前のところで
「しょうがない。」となってしまう。
中学生のときの私は残念ながら、「しょうがない。」
となってしまった。
重要なことは、泣く泣かないの形ではなく、
「めちゃくちゃ悔しかった!」という本音を忘れないことだ。
大敗が大火傷になるか、カンフル剤になるかは、選手の受け止め方に
かかってくる。
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